ハンパイヤ×暴走族 2
優はメガネとウイッグを外した。
優「…ティナさんは体が弱いのですか?」
テ「…良く貧血になるんだよ」
ハァッ…ハァッ…
走った後のランナーのような息継ぎをティナはしていた。
…もうすぐ…危険信号は赤だ。
早く優を逃がさないとヤバい……。
優「携帯ないし…どうしよぅ…ぅぅぅぅぅぅっ」
泣き出しそうな優を目尻に小さく《fly》といった。
体を支えるためだが、随分と楽だった。
優「ティナさん!!寝てないと…」
優は暗闇の中だからか、ティナの羽が見えないみたいだ。
ティナは無視して、跳び箱を飛んでいく。
小さい窓があった。
鍵を開けて、ひとつ…ふたつと窓を外して跳び箱に置く。
大人一人余裕で入る隙間が出来た。
テ「っ」
クラリとめまいがする。
そのままティナは体に逆らわずに跳び箱から落ちた。