GAP SCHOOL ! !☆
なに?この人。
訝しげな目を向けると、先輩はあたしにバッと抱きついてきた。
次の瞬間には、あたしの心臓は速すぎて止まるんじゃないかと思うほど鼓動をしていた。
もちろん、恋に落ちた、のドキドキなんかじゃない。
嫌悪感から来るもの。
突き飛ばしたい衝動を押さえて、声を出した。
「先輩?離してください」
「須藤が好きだ」
まただよ、もう。
めんどくさいからどうせならいっぺんに来ればいいのに。
…そんな訳にはいかないか。
「ごめんなさい、あたし、好きな人が…」
いつものように断ろうとすると、ぐっと手のひらで口を押さえられた。
驚きのあまり、目を見開くと、先輩はさらにありえないことを言った。
「前回告ったときにも言われたんだよねぇそれ。本当は好きな人なんていないんでしょ?」
前回?
2回目なの?全然わかんなかった。
ていうか、1回そう言われたら諦めるでしょ、普通。
「だからさぁ、やらしてくれたら諦めるよ、リンカちゃん?」
ニタリ、と気持ち悪い笑みを浮かべる先輩。
はぁ?
なにをふざけたことを言ってるのこの男。
指一本でも制服の上からだって触れられたくないのに。
あぁ、だから逃げられないように鍵なんて閉めてたのか。