GAP SCHOOL ! !☆
「―……か、リンカ?」
「あ、うん?」
「聞いてなかったでしょ」
夕食中、何度も兄とこんなやり取りをした。
あたしの頭のなかはGAP委員会のことでいっぱいになってたから。
『ギャップを無くすために私はこの委員会を設立しました』
『これからの方針は私が逐次お伝えしていきます』
『他の人にはこの委員会のことを話してはいけません』
『あなた方が幸せに学園生活を送れるよう、私は願っております』
数々の会長―瑞希先輩の言葉が頭に浮かぶ。
ギャップ…って、あたしの本性がバレてるってこと?
そんな馬鹿な。
あたしは学校でそんな素振り見せたことないのに。
「リンカ」
「…なに?」
「なんかあったら、俺に言いなよ?」
「わかってる」
あたしの理解者は、兄だけだ。
男が嫌いでも、兄だけは信じられる。
…ブラコンじゃないからね。