GAP SCHOOL ! !☆
雪-partA
ダメ男
朝、登校するといつもより下駄箱がざわざわしていた。
なんだろう?
こそこそと話し合う人たちの間を通ったとき、「リンカちゃんと飛鳥が…」という言葉が聞こえてきた。
リンカ、須藤リンカ。
昨日、初めてあんな間近で見たけどあの子はホントに可愛いと思う。
というか、もう美人とか通り越して私からしたら神に等しいかも。
彼女は憧れの存在。
うらやましい。
あんなに可愛ければ、なにをしても可愛いだろうなぁ。
でもなぜか一部の人には嫌われているというか、妬まれている?
そりゃあ、あれだけ目立てば、そうなるのかな。
「あ」
しまった。
唐突に、ジュースを持ってくるのを忘れたことに気づいた。
今日は二時間目に体育があるし、仕方ない、買っていこう。
販売機はここから、右の廊下の突き当たりにある。
私はそこにむかって歩き出した。
紅茶とリンゴジュースどっちにしようかな。
自販機の前で悩んでいると、微かだけど男女の声がした。