GAP SCHOOL ! !☆



「あ!君、昨日いたよね!」


猫っ毛の茶色い髪を揺らしながら、イケメンがそう言った。


昨日って委員会のこと?

「…なんの話?」


「そんな怖い声しなくてもいいじゃん、話そーよ?」


いや、これ私こういう声しか出ないって言うか…。

またキツイ感じで言っちゃった。


あーでも、こんなイケメンを前にしたらさらにテンパって…。


「用もないのに話しかけないでくれる」


あぁまた冷たいこと言っちゃった。

どうして私はこうも口下手なの。


「あれ?俺、君になんかしたっけ?」


きょとん、とした顔で首を傾げる仕草まで様になっている。

私はそんな彼とちゃんと会話する余裕がない。


なぜなら人見知りだから!


…とか言ってる場合じゃないよね、これ。

完全に誤解されてる、よね?


「…別に」


ダメ、無理~!


たぶん、私の口と脳は別のものなんだ。

一体化してない、まったく。

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