GAP SCHOOL ! !☆
幸い、空手を習っており、技をかけるまではしないが、倒すには容易な相手たちだった。
今回もきっと、そんな相手。
そう思って、斗麻は変なやつの横をすり抜けて歩いた。
「はぁ?てめぇなんなの、嘗めてんの?」
「無駄な争いはしたくない」
これは斗麻の本心だった。
目付きが悪かろうが、斗麻は本当はとても優しい心の持ち主だった。
反応の薄い相手につまらなくなったのか、変なやつはついてこなかった。
斗麻は学校にいるときから、ずっと下駄箱にあった手紙のことを考えていた。
なにか悪いことをしてしまっただろうか、と。
明日、書かれていた教室に行けば解決するだろう、と斗麻は頭を振ってその考えを打ち消した。