夢色、虹色、涙色
放課後

玄関を出ると、リョウが待っていた。
ぎこちなく無言で校門をでた。

風が冷たい。
最初の角を曲がった所で、勇気を出して言った。

「渡したい物があって、、」

「うん」

「あの、迷惑ならいいんだけど」

「迷惑なわけないよ」

やっとリョウが笑顔を見せてくれた。

リョウの家の前、白い大きな家。
リョウのお父さんは、飲食店を何軒か経営していた。
みんなに冗談で、御曹司なんて言われていたけど、本人は気にするでもなくいつもの自然体だった。

「リョウの事がずっと好きでした」

リョウがチョコを受けとる。沈黙、、が続く
。泣きそうな顔で

「10年後、、、結婚しよ」
ポツリと言った。

意味がわからなかった。。




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