夢色、虹色、涙色
2章
Club real heart
「さや?」
気がつけば、リョウに腕を掴まれたまま固まっていた。
「あっごめん。久しぶりだね」
「うん、元気か?」
至って普通のリョウ。リョウにとって私は、地元と一緒に捨ててきた過去なのだろうか?
「あたし、飲みに行く途中だから」
動揺してはダメだ。
「そっか ごめん」
じゃ そう言って背中を向けた私にリョウが言う。
「良かったら、連絡して」
名刺を渡された。Club real heart 湊人-ミナト-
湊人か。リョウは本当にホストなんだ。
ただ悲しかった。リョウがホストになっていた事がじゃない。
リョウの過去から想像してしまう自分が、どうしよもなく悲しかった。
気がつけば、リョウに腕を掴まれたまま固まっていた。
「あっごめん。久しぶりだね」
「うん、元気か?」
至って普通のリョウ。リョウにとって私は、地元と一緒に捨ててきた過去なのだろうか?
「あたし、飲みに行く途中だから」
動揺してはダメだ。
「そっか ごめん」
じゃ そう言って背中を向けた私にリョウが言う。
「良かったら、連絡して」
名刺を渡された。Club real heart 湊人-ミナト-
湊人か。リョウは本当にホストなんだ。
ただ悲しかった。リョウがホストになっていた事がじゃない。
リョウの過去から想像してしまう自分が、どうしよもなく悲しかった。