夢色、虹色、涙色
お店の前まで付いた。
けど、どうして良いかわからない。
勝手な偏見だけど、ホストが嫌いだった。
学生時代にもホストにハマってしまった友達がいた。
その子は最終的には、ヘルスに行ってしまった。
それが悪いとは思わないけれど、女からお金を絞りとる
そんなイメージが強かった。
だから誘われても行ったことがなかった。

だから電話をしてみた。出ないだろうと思っていたら、案外すぐに出て驚いた。

「リョウ 会いたい」

「ちょっと待ってて」
すぐに電話は切れた。

すぐにリョウが出てきた。

「店に来なくても良かったのに」
リョウは苦笑いだった。

「会わないと後悔すると思ったけど、初めてでわからなかった」
その言葉にリョウが笑う。

「どうしよう?どこかで待ってる?」

「お店に行く」

「うーん。じゃ俺が払うから初回で入ろう。あまり着けないけど、終わったら今日はアフターないからゆっくり話せるし、明日休みだから」

そう言うと私の手を取りエレベーターへ、降りるとすぐに扉があった。

「緊張してる?」

黙って頷くと

「俺も、」
と言って握っている手に力を込めた。




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