ずっと大好き…2人の秘密…
ずっと…


「…飯、部屋に持ってきてもらうか」


オレンジ色に包まれた部屋で事を終えた後、浅井がベットの中でうとうととまどろむみのりに言った。

少し茶色に染めた髪は、すっかりオレンジ色に染め上げられていて、その髪を左手で掬っていく。

浅井に髪を撫でられて、みのりがぴくんと身体をすくませた。


「…そんな事できるの?」


「あぁ。予約してた最上階にあるレストランはキャンセルしてルームサービスにするか。

…みのり、動けなそうだしな」


眠そうな目をやっと開けたみのりが、満足そうな笑みを浮かべる浅井を少し睨む。

その視線に、浅井が余計に楽しそうに表情を緩ませたのを見て、我慢できなくなったみのりが口を開いた。


「浅井さんのせいだもんっ…

あたし途中、もうダメだって言ったのにっ…」


「言ったのに?」


「言ったのに…浅井さんが……止めてくれないから…」


最後は消え入りそうな声で言ったみのりの言葉に、浅井がとうとう耐え切れなくなった笑いを口の端から逃がした。


「だって久しぶりだったからさ。

前ん時は悟に邪魔されたし。まぁ、今回も邪魔はされたけど」


ふっと笑みを浮かべたまま頭を撫でる浅井の手に、みのりがまだほんのり蒸気したままの頬をまた少し赤らめた。



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