星の導き

お菓子の妖精

「やっぱり朝の風は気持ちいいな」


あたしは外に出て、体をのばす


少し早く起きてしまったから、気分転換に外を見に行こうと思って


「おやこんなところにいたのかね?もう一人も起きたし、朝ごはん作っておいたから」


お婆さんが穏やかな声でいう



あたしが家にはいるとハクが


「おはようございます。このおにぎりお婆さんが作ってくれたみたいです。食べながら行きましょうか」


「うん。そうだね」


あたしは髪をいつもと同じポニーテールにする


「お婆さん!ありがとうございました」


「気をつけるんだよ」


お婆さんはあたしたちの姿が見えなくなるまでずっと手をふっていた


「優しいお婆さんいて良かったね」


「そうですね。旅をしている人にとっては絶好の場所ですね」


あたしたちはお婆さんからもらったおにぎりをたべた


あまりに美味しかったので、しばらく無言で食べ続けた



「お腹いっぱいですね」


「そうだね!あの街にはもう着きそう?」


「ええ。あと少し歩けばつくんじゃないでしょうか」


ハクは地図を真剣に見てる


「やっぱりこの世界って妖精とか普通にいるの?」


「僕は見たことないんですけど、ただ妖精はいるらしいですよ。滅多に見られるものじゃないらしいです」


やっぱり妖精を見つけるのは難しいんだな


それから二人で妖精について語り合った


妖精は小ちゃいのかとか羽生えてるのかな?とか


そんなことをしているうちにいつの間にかついていた


「この街のはずなんですけどどこでしょう?」


ハクがキョロキョロしていると


「おい。この街に妖精来るんだってよ」


「そうなのか!」


「こっちだぞ。最終日だしもうなかなか会えなくなるぞ」


男たちが話しあたしたちの前を通り過ぎて行く


「ついて行ってみましょうか」


男たちの後を追うと公園みたいなところについた



まだ時間があるのにもかかわらず、たくさんの人がいた



あたしたちはなんとか間をすり抜け、前の方に座る



こんなに人が集まるなんて…



相当人気なんだな


「妖精さんどんなかな?」

っていう子供達に



「俺この前の隣町の公演にも行ったんだが、とっても良くってな。もういちどきたぜ」



っていう男の人もいる


周りを見渡せば老若男女いろんな世代の人がいた



期待に胸を膨らませながら待っていると


「みなさんきてくれてありがとうございます。それでは始まります」


スーツをきた人が丁寧にいうと、会場が湧き上がる


どんなんだろ


楽しみ!
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