星の導き
「で、お前ら誰だよ」

黒い髪の男の子は疑うようにみる


誰ってそっちの方が誰って感じなんだけどね


だってあたしがミルに話してる途中で割って入ってきたのそっちだし…


ハクも喋らないし、その場がシーンとなる


みんながみんなで警戒しあってるみたいで…


あたしなんか話した方がいいかな?


その場の空気に耐えきれなくなっていると


「もーなんなの?みんなでシーンってしちゃってさぁ」


どこから声がしたのかと探していると


「ここだってば」


ミルの髪の中から白いもこもこが出てきて肩の上に座る


「ベル!出てきちゃダメって言ったじゃん」


ミルが頬を膨らませる


「いいじゃないのさ!あっベルっていうの。よろしく」


ベルが首を傾けると赤いリボンのついたベルがチリんという音を鳴らす


「ひつじが…喋った!」


あたしが声をあげてびっくりすると


「喋るのはベルだけじゃないぜ」

ベージュの髪の男の子の服の中から毛の白いサングラスをかけた猫が出てくる


「僕もいますよ」


今度は黒い髪の男の子の服の中からライオンが出てくる


もう何が何だかわかんなくなってきちゃったんだけど…


でもこの動物は普通じゃないってことはわかった


喋るし、それに小さいし


「とりあえず名前くらい言いなさいよ」


ベルがみんなを見渡していう


「たしかに話が進みませんね。僕はアグル。こっちはスグルよろしくお願いします」


ライオンのアグルが丁寧にお辞儀する


黒い髪の男の子はスグルというらしい


「俺はルウだぜ。でもってこっちはユウ」


白いサングラスをかけたルウは偉そうに腕を組んでいる


ベージュの髪の男の子はユウというらしい


「あたしは光。で、こっちはハク。よろしくね」


一応言った方がいいのかなって思っていった


「これでみんな仲間なのさー」


「ベルそれはちょっと無理あるよ」


「だってみんな友達なんだよ」

ベルがそう言うと少し寂しそうな顔でミルがわらう


ベルとアグルとルウのお陰で場の雰囲気か少し明るくなった


「あのねあたし入れ墨ある人探してたの」


あたしがそういうと


「もしかして使命人?」


ユウが静かにそういう


「そうなのかな…?」


「そうですよ」


ハクが強くそういう



「だからミルに話してたのか」


スグルが納得したように言う


「こいつなミルが変な人に声かけられたと思って心配してたんだよ」


「は?違うに決まってんだろ」


アグルの言葉に顔を真っ赤にしたスグルがそっぽをむく


もしかしてスグルってミルのこと…


「まあスグルのそういう事情はいいとして、入れ墨なら俺たちもあるよ」


ほらとでも言うようにユウが左手のワイシャツをめくっていう


あたしが見るとユウのかたには天秤座の入れ墨があった



「俺もあるぞ」


そういうとスグルはワイシャツのボタンを外す


ミルとは逆の右の胸板に獅子座の入れ墨があった


「ミルもあるよ」


そう言ってミルが外そうとしたのをユウとスグルが止める


「お前それはダメだろ」


「スグル。そう言いながらがっちり胸見てるじゃないか」


ユウが少しわらう


「わースグル変態ですね」


ハクがスグルをからかう

「うるせー」

なんだか馴染んできたね


さすがにミルの入れ墨左胸にあるから見せたら大変なことになるよね…


なのにミルときたら


「なんでダメなの?」


ユウの方を見て首をかしげる


「女の子が胸を気軽に見せちゃだめだよ」


ユウがミルににっこり笑いかけるとミルは満面の笑みで返す


ミル嬉しそう



「そういえば三人とも仲よさそうだけど…なんで?」



あたしがいうと


「それは俺たち一時期一緒にいたからね」


ユウの発言にあたしたちは驚いて立ち上がった
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