星の導き
俺たちは分かれたあと城に向かったんだけど


「ねーまだなの?」


ベルがミルの髪の裏でこそっという


「しーっだよ。見つかったら今度こそ知らないからね」


今俺たち3人は城について王宮に入ったばっかりで



この城やたらすんなり入らせてくれるなとは思ってたけど、城にいる人の目が死んでいた


女王が顔を出さないからなのか知んねーけど、なんで俺たちが他の国を助けなきゃなんねーんだろ



「確かこの部屋だったよね?」


ユウが扉に手をかけながらいうとミルが相槌をうつ


「入りますよ」


ガチャっとドアを開けるとさっきと同様に女王が部屋で座ってる


「帰ってって言ったじゃない」


と女王は不機嫌


「ちょっとだけだから、ね?」


ミルは満面の笑みで女王に近づく


女王は少し和らいだ表情になる


ミルは昔から人から嫌われない


そういう気質なのかもな


ユウと俺も女王の近くに座ると、少し色々な話をした


そしてユウがこう切り出した


「ジャックとなにがあったの?」


それストレートすぎるだろ


「ジャックに会ったの?」


「うん。ここにいるのはみんな見てる。まあ話してはいないんだけど」


「そう。じゃあもう知ってるのね。この国が枯れてるわけ」


俺たち全員うなづく


「隠しておく事もないし話すわ。私はねジャックと出会った時運命を感じたの。きっとそれは向こうも同じだって信じてるんだけど。あなたたちも入れ墨を持つものだから9歳になったらお迎えが来たでしょ。当然私にもきたの」


それは全員そうだったと思うけど


「私が星宮の外へ出た時、一目散に会いに行ったの。久しぶりに再会して付き合う事になった時は嬉しかったわ」


なんで俺恋話聞かされてるんだと思ったけどミルもユウも真剣だから黙ってた


「ちょうど昨日ね。ジャックに別れようって言われて。理由は分からないの。でもその時自分の内側からでる未知の力が抑えられなかった。気分転換にと窓を開けたの。そしたらもう城下町の半分は枯れていた。それが私のせいだって事もわかった。でも抑えられないの」



女王は未知の力を恐れているようにも見えた


「そっか。教えてくれてありがと」


ミルが女王に笑いかけると少しホッとした表情になる


「私も努力はしてみる」

それから俺たちは女王と別れ城を出た
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