星の導き
「ただいま」


あたしがルンルン気分で扉を開けると


「あらおかえり。そういえば光に手紙きてたわよ。机の上においておいたから」



そうとだけいうと昼ごはんを作り始めた


手紙って誰からだろう?



遠くにいった友達なんていたっけな?


疑問を抱えながらも自分の机に向かう


机の上にあったのは白い便箋で、何か入っているのか一部膨らんでいる


便箋には“星野光様”と丁寧な字で書いてある


裏をには星型のシールが貼ってあるが送り主の名前はなかった


不審に思いながらも星型のシールを剥がし開けると、中には二つ折りにされた手紙と星型のペンダントが入っていた


手紙をめくると


星野光様
私は貴女が住んでいる世界とは違う世界、いわゆる異世界の住人です。
手紙を書いたのは大いなる光である貴女にしか出来ない使命をお伝えするためです。
時間がないので簡潔に書かせていただきます。
まず貴女に異世界にきて欲しいのです。
異世界にはペンダントをかければ行くことが可能です。
それと星座のマークの入れ墨を持つ人達を探し出してください。
詳しいことはマークを持つ人達に聞いてください。
使命人といえば彼らはわかるはずですから。
わからないこともあるとは思いますが、時間がありません。
よろしくお願い申し上げます。
異世界の住人より


と書いてあった


誰かのいたずらかな?


それに今日エイプリルフールだし、きっとお姉ちゃんのいたずらだろう


そう思って手紙を机に置こうとしたとき、封筒に入ってたペンダントがコロンッと転がった


あたしはそれを拾い上げる


さっきはガサツに置いちゃったけど、よく見たら深い青色がとてもきれい


あたし宛に届いたんだし、ちょっとペンダントかけてみようかな


鏡の前に立ってペンダントを首にかけると、一瞬少し光った



今光った?


そう思ってペンダントを覗き込むとまた光った


それはさらに強い光になってあたしの目の前は真っ白になった
< 4 / 51 >

この作品をシェア

pagetop