星の導き
とぼとぼ歩いて行きやっと村についた


崖の上から見た時は近そうだったけど、実際には崖の下からは遠かった


本当にこれからどうしよう


あの手紙には確か星座のマークの入れ墨を持つものを探せって書いてあったはず



それにさっきもこの村に入れ墨を持つものがいるって言ってたし


てか興味本位でつけたペンダントのせいで異世界行っちゃうなんてね


あたしは首にかかったペンダントを見る


帰り方もわかんないし、どうしよかな?


ペンダントを見つめながら下を向いて歩いているとドンッと誰かとぶつかり後ろに倒れる


男の子の持っていた紙袋からりんごとかパンとかが溢れ出る



「ごめんなさい。僕急いでて」


男の子はあたしに深々と謝罪する


右側の青い目に涙が浮かぶ

左目には眼帯をしていた

「いいってあたしだって前見てなかったし…ね?」



「ありがとうございます!」


男の子は嬉しそうに笑って、それからはさっき落ちたものをひろう


あたしも落ちたりんごを拾って男の子に渡す


「ありがとうございます」


ニコッと笑いながら差し出す男の子の手のひらに矢印に横棒が入ったような入れ墨があった



あたしは思わず男の子の手首をつかんでしまう


「どうしたんですか?」


「この入れ墨って…」


そう


この形知ってる


人馬宮。星座の射手座のシンボルのマークだ


「ああこれですか?昔からあるんですよ」


「あたしちょうどこの入れ墨を持つ人探してて」



「あなたってもしかして使命人……ですか?」


「使命人?そういえばそういえばわかるって手紙に書いてあったような…」


「本物…ですよね」


「あなたこそその入れ墨本物だよね?」


あたしたちは二人で頷く



瞬間二人で顔を見合わせて


『えー本当にいたー!!!!』


と叫んだ
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