星の導き
「驚きました。話には聞いてたんですけどまさかいたなんて…」


あたしも驚きだよ


偶然すぎて怖いくらいだけど…ね



「あっ僕はハクって言います」


「あたしは星野光。よろしくね」


ニコッと笑いあう


すると緊張がほどけたのかグゥーっとお腹がなる


そういえばお昼まだだったっけ


「お昼にしましょうか?パンもあるし」



ハクはニコッと笑ってあたしにパンを差し出す


「あそこあたりに座れるところあるんで案内しますよ」


そう言ってはハクは先に行ってしまう



「待ってー!」


あたしはハクのあとを追いかける


ハクの髪は明るい灰色をしていて、髪は長く結んであった


あたしより髪長いかもしれない…


あたしは自分の髪の毛をさわる


黒いあたしの髪の毛


ちなみにあたしはポニーテールにしてるんだけど


ハクの髪の色も目の色も現実ではあんまり見ない色だよね


やっぱり異世界なんだなと改めて実感する


「ここですよ」


先に行ったハクが木の丸太をさしていう



大きくて座り心地がよさそうだ



あたしが座るとハクはパンを一つくれた



「ありがとう」

「いえいえ」


ハクはニコッと笑う


「ねえハク。あたしは何でここに来たんだろう」


「僕にもよくわかりません。だけどサジタリウスが言ってました。使命人には使命があると」


ハクがパンをかじる


「使命ってなに?」


「サジタリウスは教えてくれた気がするんですけど、僕には理解できなくて…」


「そうなんだ」


「ただ、入れ墨を持つ人が僕を含めて13人いたのは覚えてます」



ハクが目をキラキラさせる


「そっか。じゃあ早く見つけよう。そしたら何かわかるかも」


「光は前向きですね」


ハクはニコッと笑う


「そうかな?それより早く出発しよ!」


あたしが駆け出すと


「あの、僕持って行くものあるんですちょっと待っててください」

とあたしとは反対方向に行った
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