君の声が聞きたい
「〜…〜〜…じゃな…?〜…んて、…〜…」
“優莉、疲れ過ぎじゃない?授業なんて座ってるだけじゃん。”
やっぱり言葉が拾えない。
けらけら笑う友達の口の動きを解読する。
私にとっては、授業は座ってるだけじゃないし、こうした何気ない会話にも身を削っている。
なんて言える筈もなく曖昧に誤魔化す。
「いや、そうなんだけどさ〜、やっぱり授業とか嫌じゃん?」
“まーね。あ、早くお昼食べよ!”
他の2人もお弁当を持って私たちのところに来た。
適当な近くの机を近付けてそれぞれお弁当を広げる。
そこで気付いた。
今日お弁当持ってきてないんだった!
「ごめん、今日購買だったの忘れてた〜!買ってくるから、先に食べてて!」
皆に手を振られながら、私は財布を持って購買に駆け出した。