君の声が聞きたい

優莉side


「吃驚した…。」


私は突然の事に驚いて、立ち尽くして立ち去る彼の背中をジッと見ていた。

友達と4人で帰ってたら急に寄り道して行こうという話になった。
1人が最近出来たジェラート食べたいと言い出し、他の2人が賛成した。
けど、私は特に用事がある訳じゃ無かったけど今日は用事があるって断ったんだ。

帰っていち早く休みたかった。
特に、精神的に…。
これ以上精神削るような事は勘弁してほしい。
結局3人で行ってもらうことにした。

友達付き合いが女子の中では肝なのは十分わかってるから、適当に行ったり行かなかったりしてる。
今までこうしてきたし、これからもそうしていくだろう。
でも、私も皆と同じような健聴者なら、こんな事しなくても良いんだろうなって時々考える。
不意に寂しいと感じたりもする。

本当は、聾学校って選択肢もあった。
私が、両耳とも聞こえなくなってきたのは中学の頃だから高校から行っても良かった。
でも、私は普通の学校を選んだ。
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