君の声が聞きたい
皆と同じ生活がしたかったんだ。
聴覚障害者が差別されがちな世界で、自分だって精一杯やっていけるって証明したい、そう思った。
健聴者の人から、無理だと言われたことだって出来ることは沢山あった。
でも、困難な事も多かった。
ましてや、私は周りに難聴・失聴の事は黙っているから配慮される事もない。
自分で望んだ事とはいえ、キツイと思う事もある。
今日だって、何度背後から来る車に気が付かなかったか…。
ヒヤッとする事は多くある。
でも、助けてくれる人は外にはいない。
私が黙っているから、誰も私の耳が聞こえない事を知らないから。
聴覚障害者は、視覚障害者やその他身体的な障害者に比べて認知されにくい。
それ故、危ない状況になっても『自分でなんとかするだろう』と見て見ぬふりをされやすいんだ。