王子なカノジョと姫なカレ
「そうだね…うん、そうするよ。
みんな、今日はありがとうね」
可愛らしい女の子3人はニッコリと満面の笑みを浮かべた。
「いいえ、私たちはなにもしてないです」
「お話を聞けてよかったですよ~」
「いつでも相談にのります、王子っ」
何か面白いおもちゃを見つけたように瞳を輝かせている彼女たち。
可愛らしいその笑顔の奥に、何か恐ろしいものが見えるような気がするのは、
私の気の所為…だといいけれど。
「あ。もうこんな時間?」
「早かったねー」
「では私達はこれにて失礼しますね」
お邪魔しましたぁー、と声を揃えて言い、
3人仲良く並んで帰っていく姿を見送る。
「うーん…恋ってよくわからない…」
考えれば考えるほど、頭の中がごちゃごちゃになってしまう。
「ま、いいか。今夜は早目に寝よう」