王子なカノジョと姫なカレ
なんとか倒れずにすんだものの、上体がぐらついたからびっくりした。
「星加おはよう。ていうか…どうしたの?」
「た、たたたた!」
「た…?」
首を傾げると星加は私の腕を引っ張り、首に手を回してくる。
「ちょっ…!?なにしてんの」
これは彼氏彼女がやるやつだよね。
私達は女同士ですよ星加サン。
あー、ほら。
クラスの子達がすごい驚いてるじゃん。
男子に至っては睨んでくるし。
それもこれも、全部可愛い星加のせいだ。
「大変なんだよハル!」
「だから何が?」
「ちょっと――こっち来てっ」