君が笑うとき
俺が言われっぱなしに耐えられなくなったのか、翔太が慎の胸ぐらをつかんだ。


「慎!いきなり来て何言ってんだよ!過去のことなんて言ったって意味ねえだろ!あぁ!?」


翔太は怒りで震えていた。


親友の俺でもこんなに怒った翔太は見たことがない。


俺はただその光景を見てることしかできなかったんだ。


すると慎は翔太の手を無理やりどかし、


叫んだ。


その言葉は…


衝撃としか言いようがなかった――――――



「翔太…てめぇなんかに分かってたまるかよ!莉加はなぁ、こいつのせいで中絶させられて子供が生めなくなったんだよ!!」




え…?




「嘘…だろ?」


「そんな嘘言うわけねぇよ。莉加は、お前に心配かけたくないからってずっと黙ってたんだよ」



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