君が笑うとき

伝えたかった言葉

「幸介さん、ちゃんと描いてますかー?」


そう言ってコンビニの袋を抱えてきたのは、俺と一緒にここの大学に入った佑馬。


同い年なのに、なぜか控え目で敬語。


「だからーその敬語、すげえ堅苦しい。」


俺は佑馬の買ってきたビールの缶を開けながらブツブツ言った。


缶から勢いよく泡が吹き出す。


「そんなこと気にしないでください。あ~!絵、汚さないでくださいよお!」


「大丈夫だってー」


そんなことを全然気にせず、俺はビールを一口飲んだ。

< 178 / 201 >

この作品をシェア

pagetop