君が笑うとき
「出たっ!!!」


俺はすぐさま「アイツ」から手を離し、また後ずさりした。


声が裏返り、まぬけな声になってしまう。


やばい


やばい


やばい…!


突然だったから、それしか頭に回らない。


「出た…って!そんな言い方…ひっひどすぎるよ!」


そういう翔太も冷や汗をかいて震えている。


無理もない。


「アイツ」は前よりも髪の毛が長く感じ、顔が髪の毛で全然見えない。


明らかに…変質者だ。
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