君が笑うとき
隣を通り過ぎたある一人の女の子に俺は釘付けになった。



…麻由?



なんでか分からなかったけど…微かに感じたんだ。


女の子は白い杖を持ち、サングラスをかけ、つばの広い帽子をかぶっていた。


…それだけでは絶対麻由だかどうか分からない。


でも…その子の首には、たしかに俺があげたおそろいのペアネックレスが付いていた。


「麻由!」


気がつけば…俺はその女の子を後ろから抱きしめていた。


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