君が笑うとき
翌日の早朝。


俺と麻由の家族は空港まで向かった。


初めて麻由の母親と父親に見ると、麻由にすごく似ていて面白かった。


「麻由―。よかったわね、こんなカッコいい彼氏が来てくれて!」


麻由の母親はニコニコしながら麻由を見る。


彼女は顔が一気に赤くなり、舌を出した。


俺は急に麻由が愛おしくなって、静かに手を引っ張った。



「麻由。ここでまた会おうな」


「うん。帰ってきたら、連絡する」


「忘れんなよ。お前、すぐ忘れるから」


「忘れるわけないじゃん~。コウくんは心配症なんだから」


麻由は少し微笑むと俺の頬に手をあて、軽くキスをした。


「じゃあ…行ってくるね」


「うん」




そう言って麻由は家族で海外へ行ってしまった――――――…



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