君が笑うとき
「ねえ、今から絵描く場所探しに行くけど、コウくんも来る?」


「だ~か~ら!『コウくん』って呼ぶなよ!」


「そんなこといいじゃん~!で、どうする?」


「…まあ、今日は用事なくてヒマだし。行くよ」


俺は麻由についていくことにした。



どのくらい歩いただろうか…


俺はひたすら麻由について歩いていた。


…でもいくら歩いても麻由は歩くのをやめない。


「どこ行く気―?」


俺がちょっと疲れながら言う。


「さあー?」


「さあ?って…。だってもう1時間くらい歩いてるじゃん」


「だって、いいところないんだもん」


いいところがないと、永遠に歩き続けるのか?


俺はコイツに少し関心していまった。
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