君が笑うとき
『将来絶対太るタイプだな』


…さっきは冗談まじりで言った言葉だったが、俺はその言葉を確信した。


パフェがでかすぎて、顔が引きつる。


しかし麻由はパフェを食べるのに夢中で俺の顔なんて見ていない。


「めっちゃおいしい~♪幸せ~」


なんて言って、スプーンで生クリームをすくっては口に運んでいた。


…小さいころから甘いものが少し苦手だった俺は、バレンタインで女からもらったチョコを友達にあげたりしていた。


だから甘いものを食べるのにあまり慣れていない。


でも目の前にあるのは…生クリームのかたまり…。


こんなの食べたら


絶対吐く…


そう食べるか迷っている時、麻由の手が俺のパフェにのびてきた。
< 53 / 201 >

この作品をシェア

pagetop