Bounce Girl と Shiny Boy





俺がテキトーに冷蔵庫から
オレンジジュースを出してきて
うちに置いてある陽菜のコップと
そのペアの俺のコップに注いだ。




ちなみにこのコップは
両方くっ付けるとハート型で
出来るようになっている。




俺は陽菜が買ってきた時、
ペアの物とか、かなり嫌がったけど

陽菜がどうしてもって言うから
仕方なく家に置いた。





でも今では、このコップが
一番お気に入りだったりして。




『あ、そのコップ
超久しぶりじゃーん!』



陽菜にオレンジジュースが
入っているコップを渡すと

陽菜は嬉しそうに受け取った。





『ほら、乾杯しようよっ』





いきなり、人ん家きて何の乾杯だよ!
と、思いつつ頷いてコップを近づける





かちゃ





音と共に出来るハート。


こんなんにドキドキして
まじで俺、恋する乙女かよ!


なんて、自分にツッコミ入れつつ
オレンジジュースを一口飲んだ。





『で、なんかあったの?』



用も無いのに来るのは
日常茶飯事のようなものだけど

ここ最近は大抵悩み事相談会が
続いていたから変に気になった。





そしたら陽菜は目を伏せて
俯く。




『えっとね、、実は
唯くんにデートに誘われたんだー』





え、、



デート!!!!?!




陽菜が男とデート⁇⁇




『は、陽菜?!』


『分かってるよ!
私はまだ恋愛初心者 だから、
まだ早いって言いたいんでしょ??
だから翔とデートの練習を
したいの。』



いや、そんな事は少しも
思ってないけど、、




『って、え??!
デートの練習??!!!!』




お、俺と陽菜で!?!



そりゃめっちゃ嬉しいけど!





でもそれが唯のためにするもの
だと思うと少しムカつく。





『ね、だめ??』



俺がぐるぐる考えてたら
陽菜が上目使いで見つめてきた。





そ、それ、反則だから///



『い、いいけど、デート中に
唯の名前出すの禁止な。』



ムカつくから!




『ん?うん!ありがとう!!』




陽菜と2人で出かけた事は
もちろんあるけど、それに
デートって名前が付くだけで
緊張してきた。




たとえ、練習だとしても。





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