Bounce Girl と Shiny Boy



『あーっ!めっちゃ楽しい!!』





一通り、動物園を回った陽菜は
嬉しそうに伸びをした。




『陽菜、はしゃぎすぎ。
小学生の時から変わんねーよなっ』





うさぎ抱っこした時の陽菜なんて
喜びすぎてうさぎが迷惑そうな顔で
荒い鼻息してたし。





『うるさいなー!翔だって
ライオン見た時、めっちゃ目
キラキラさせてたじゃん!
昔から翔のライオン好きは
変わらないよねー!』




『は‼︎?陽菜、ライオンの迫力見た⁈
すごいだろ?!
もう、俺ライオンになりてー。』




『それ小学生の時も言ってたよ!』





え。まじか。


俺が昔のことを思い出してると
陽菜がふいに俺の髪を撫でた。




『ん、なに』



『いや、いつも前髪あげてるのに
今日はおろしてるから珍しいなって
思ってさ。』



まあ邪魔だから普段はおろしてる



けど、今日はデートだからさ///
って思ってる俺きもい。




俺が黙ってると陽菜は
大きい目を細めて微笑んだ。



『私、こっちの翔も好きだよ。
もちろんあげてる方も好きだけど』





ドキッ



陽菜の気まぐれの言葉が
俺の心を掻き乱す。




もう、ほんと俺やだ。




『陽菜だって今日髪、
おろしてるじゃん』




いつもはツインテールなのに。




そしたら陽菜は自分の髪をチラッと
見て照れたように笑った。





『ほら、今日はデートでしょっ
だから、おろしてみたんだっ』




陽菜もデートって
意識してくれてたんだ。




『お、俺も陽菜がおろしてるの
す、好きだ、よ』




だ〜っ!
もう俺気持ち悪すぎる!!




真生に言ったら爆笑されるな。





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