Bounce Girl と Shiny Boy




でも俺の小さな心が
持つわけがなかった。





『私、唯くんに告白しようかな』




帰り道に陽菜が呟いた。



あー、もう終わりだな、って

結局なにも出来なかったって。




だからとっさに言ってしまってた。






『告白なんて、やめろよ』





なんでこんなこと言っちゃったんだろう





親友なら『頑張れ』とか、もっと
気が効いたこと言えたはずなのに





親友ってだけじゃ終われないから。




陽菜を遠い世界に
連れて行って欲しくなかったから。





『な、んで?』






陽菜もてっきり俺が背中を
押してくれると思って
打ち明けたんだろう。




ごめん、陽菜。




『なんでそんな事言うの?





親友じゃん!!応援してくれるって
言ったでしょ!!!!』





だからもうそれ言わないで






限界だった。


それを聞くたびに
俺は陽菜の親友以外になれないのを
思い知らされてる気がして









『ねえ翔?!』





陽菜が俺の制服を掴んでて
でも俺はそんな陽菜を見ずに呟いた。





こんな俺が陽菜の親友でいて
いいはずがない。






『ごめん、俺、陽菜を応援できないから














もう親友やめるね。』







最低なのはわかってる。


だけど、







こんな俺をどうか嫌いにならないで


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