Bounce Girl と Shiny Boy





『陽菜ーそっちの机持ってー』

『はーい』





明日はついに文化祭!!!!



みんな放課後まで残って
準備に時間を注いでいる。




『拓真ーこの辺?』


『おっけー。じゃ、おろそっか』






私のクラスは屋台だから
他の屋台クラスに並んで教室から
校門と校舎への入口までの広場に
机を運んだり飾り付けしたりと
大忙しですよ。





『陽菜、見てみろよ。
めっちゃ空キレイ』



クラスメートであり友達でもある拓真に
並んで私は空を見上げた。



『ほんとだー!春なのに
なんか切ない色してるね』



空は青空をオレンジ色の光が
包むような表情をしている。

所々、雲がふんわり浮いていて
私たちが明日作る綿菓子に似ていた。





『陽菜ってさ、
好きなやつ いるの?』



拓真は空を見る私に向き合って
聞いてきた。



私は拓真をチラッと見て
でもまたすぐに空を見つめる。




『あははっ急に何ー?
いないよーっ好きな子なんてっ』




てゆか好きとか、まずよくわかんないし
恋とかしたことないからさっ



でもそれを誰かに言ったら
きっとバカにされちゃうだろうなっ



そう思いながら少しずつ動く雲を
目で追っていたら







クスッ





拓真が急に小さく笑うから
私は拓真を見た。



『なんで笑うのよー!』



もしかして初恋がまだって事
バレちゃったのかな?




『俺、ずっと陽菜は翔の事が
好きなんだろうなって思ってたよ』


『へ?翔!!!!?
ないない!!翔は大事な親友‼︎』




どこをどう見たら私が翔を
好きってなるんだろう。。




『そうなんだっ俺はお前らが
くっつくの賛成だけどなー!
だって翔以上に陽菜に似合う男
いねーもん。逆も同じだけどさ』




私と翔がお似合い??

まあ親友としては、
他のどこのベストフレンドズにも
負けないくらい仲良しだけどさっ




『拓真ったら、何の冗談??
あたし達は親友だからこんな
良い関係でいられるんだよ??
恋人になっちゃったら沢山
面倒じゃん?しかもそれ翔に
言ったら笑い飛ばされるよー』




翔も私と同じ考えの事多いから
きっと翔もこれ聞いたら
”ないない!!”って笑うよ。





それくらい私たちは
恋愛には発展しないってこと。



幼稚園の時から今まで
そんなの意識した事、一度なんてない。


これからもだけどさっ



『そっかー。なんか残念だわ』


『拓真はどうなのよ?
ゆっちゃんのこと♡』



実は拓真くんったら、ゆっちゃんに
ベタ惚れなのですよ♡♡




『ばっ////俺の事は、ほ、ほっとけ!』


『あははははっ』





ほんと拓真って自分のことになると
恥ずかしがるんだから〜〜ふふっ♡




明日の文化祭楽しみ!!!!



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