リナリアの王女2
 『おはようございます、エリーゼさん』
「おはよう、サラちゃん」

次の日、いつもと同じ時間にサラちゃんが部屋を訪れた。

『エリーゼさん、顔色が悪いですけど・・・もしかして昨日』
「うん。考えてたら寝られなくて、ね」
『今日はこちらに朝食を運ばせますから、それまでお休みになっていて下さい』
「大丈夫だよ、また皆に心配掛けちゃうし」
『その顔色でダイニングに行った方が皆心配します』
もっともな事を言われてしまい、私は何も言い返せなかった。
『寝られなくても良いですから、朝食の時間まで横になっていて下さい』
「分かった」



『エリーゼさん、私は確かに真剣に考えて下さいと言いましたが、考え過ぎは良い結果を見つけ出せませんよ』
サラちゃんはそう言って部屋から出て行った。





「考え過ぎは良い結果を見つけれない、か・・・」




私はサラちゃんに言われた通りに横になりながら、サラちゃんの言葉を反芻する。
横になっていても考える事を止められない。
それでもなるべく頭の中を空っぽにする事を心掛け、朝食の時間まで寝る事は出来なかったが休む事は出来た。





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