心の恋愛事情
次の日も、クリスマスらしい事は何もせずに過ぎていった。



26日、突然恭から電話がかかってきた。

「クリスマスどうだった?祐から何貰った??」

「いきなりそれ!?いいけどさ…。クリスマスプレゼントは小さいツリー。誕生日プレゼントは指輪だったよー」

「マジ?ホントに指輪にしたんだあいつ…」

「…どうゆうこと?」

「あ、いや…祐にさ、雅が指輪欲しがってたよー、って言ってみたんだよねー」

「…なるほど。それなら納得だよ。何も言ってないのに祐が指輪くれるなんておかしいと思ったもん」


電話の向こうで恭の笑い声が聞こえた。


「だって祐だよ?アイツ何か基本的に考え方ガキじゃん?言動が子どもっぽいって言うか…。そんな奴が“指輪”って思い浮かぶとは思えないじゃんよ」

「まぁ確かにね。でもアイツ“男”としてはちゃんと相手のこと考えてると思うよ?」

「……そう?」

「うん、雅の話し聞く限りうちの奴より良い男だと思うもん」



恭は7つ上の彼氏と付き合っていた。
それなりに大人な恋愛をしているであろう恭に、そう言われたことに少し驚いた。


それでもやっぱり私は祐のことをガキとしか思えなかった。


< 19 / 51 >

この作品をシェア

pagetop