心の恋愛事情
考えた。
どうしたら楽になれるか。
答えは、1つしか思い浮かばなかった。
私は、その日初めて自分から祐に電話をした。
凄く緊張した。
電話を取った祐は、私からの電話に驚いていた。
そして、とても喜んでいた。
そんな喜ばないで―…!!
電話の向こうの喜々とした祐の声を聞いていると、心が揺らいだ。
それでも、私は祐に伝えなきゃならないことがあった。
本題に入る前に、声のトーンを少し落とす。
すると祐の声も喜々としたものから少しトーンが落ちてきた。
「…あのさ…ごめん、やっぱり会いたい時に会えないのは辛い…んだ」
「…ん、ごめん…それは俺も悪いと思ってる…」
「私…遠恋はやっぱりできないよ」
「……」
「別れよ……」