心の恋愛事情

「ねぇ?雅は?」

「ん?何が?」

「祐君と別れて、他に気になる人いないの?」

「あはは、いないよー」

「作ればいいのに!結花は今安井さん見てるだけで楽しいよ」



確にね。



片思い中の時期って本当に楽しいと思う。










でも、祐と別れて直ぐに別の人に…なんて事、私にはできなかった。















だってね、








心のどこかに、祐がまだいる。







それが正直なとこだった。


少し寂しい右手の薬指も、鳴らない携帯も、祐がいない事を主張していたから。







祐を忘れる事は出来なかった…。












私が振った、という事実が私をうしろめたくさせた。
< 44 / 51 >

この作品をシェア

pagetop