心の恋愛事情
私の存在に気付いた祐は、私の名前を呼んだ。
私は少し歩くのを早め、祐の前に立つ。
「久しぶり、雅」
「うん、久しぶり…」
「もう皆入ってるよ。行こ?」
「あ、うん」
私は祐の後ろに着いて行く。
祐、また背伸びた?
祐の背中を見ながらそんなことを考えていた。
会わなかった約半年の間に、祐は変わったのかな?
私は何も変われていない。
―――祐との再開はあっけなく終わった。
イベント会場が再会の場ということもあり、殆ど会話もなかった。
それが、私達の今の関係だった。