心の恋愛事情
「お前さぁ…帰るとき声くらいかけろよ」
「え?」
皆と別れ2人きりになった時、突然祐が話しかけてきた。
「いや、“え?”じゃなくてね。黙って帰るなって」
「え…ごめん、でも祐君達いっつも10時くらいまで話してるから…」
「俺らのことはいいの。こんな夜に女の子一人チャリで帰らすわけにいかないでしょ?」
「…いや、昨日まで一人で帰ってましたが…??」
「………そうゆう細かいことはイイの」
私は笑ってしまった。
彼のそんな小さな優しさがとても嬉しかった。
一緒に帰ろう、と約束していたわけじゃない。今までバラバラで帰っていたのに…一緒に帰ろうとしてくれた彼の気持が優しく届いた。
私の家までは約10分。
少し狭い道を2人して少しフラフラしながら自転車をこいだ。
他愛もない話をしながらの帰り道は、いつもより短く感じさせてくれた。
私の家のすぐそばにある十字路で、私は右に、祐は左に折れた。
「じゃあな」
「ん、ばいばい」
こんな短い別れの言葉でさえ嬉しかった。
いつも静かに曲がっていた十字路が、少し違って見えた。
それから毎日私と祐は一緒に帰ることになった。
「え?」
皆と別れ2人きりになった時、突然祐が話しかけてきた。
「いや、“え?”じゃなくてね。黙って帰るなって」
「え…ごめん、でも祐君達いっつも10時くらいまで話してるから…」
「俺らのことはいいの。こんな夜に女の子一人チャリで帰らすわけにいかないでしょ?」
「…いや、昨日まで一人で帰ってましたが…??」
「………そうゆう細かいことはイイの」
私は笑ってしまった。
彼のそんな小さな優しさがとても嬉しかった。
一緒に帰ろう、と約束していたわけじゃない。今までバラバラで帰っていたのに…一緒に帰ろうとしてくれた彼の気持が優しく届いた。
私の家までは約10分。
少し狭い道を2人して少しフラフラしながら自転車をこいだ。
他愛もない話をしながらの帰り道は、いつもより短く感じさせてくれた。
私の家のすぐそばにある十字路で、私は右に、祐は左に折れた。
「じゃあな」
「ん、ばいばい」
こんな短い別れの言葉でさえ嬉しかった。
いつも静かに曲がっていた十字路が、少し違って見えた。
それから毎日私と祐は一緒に帰ることになった。