君に聞いてほしい


「はー。最後の一件。残るはおむかえさん。」


おむかえさんの家は無駄に豪邸でとても緊張する。


表札を見る。


ん?どっかで聞いたような苗字だな…


ま、そんなのどーでもいいや。

ーーピンポーン

勇気を出して押したチャイム。


「どちら様でしょうか?」


「あ、むかえに引っ越してきたものです。ご挨拶に参りました。」


「あら、もう少し待っていてちょうだいね!」


「あ、はい。」


とっても綺麗な声。


この人、なんか優しそうな人なんだろうな。


ふと、そう思った。


待つこと1分。


「どうぞ、お入りください。」


門が開き、ドアからさっきの素敵な声の人と思われる奥様が顔を出した。


「あ、え、入ってよろしいのですか?」


「どうぞー!是非!」


「じゃあ、遠慮なく…」

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