いい加減、好きって言わせろ


帰りも咲水と帰る約束だったんだけど…

星真くんが一緒に帰ろうってメールくれたからそれを話したら、咲水は二人で帰れと強引に背中を押された

学園王子の村市星真と連絡先を交換しているというのは、知られたらまずいこと

遊園地で、迷子になった時のために交換しただけなんだけど……

それを知っているのも、咲水だけ

休み時間とかついつい星真くんを見ていると、あの時の星真くんとは全然違って、道端で告白されても、『邪魔』の冷たい一言






放課後、誰もいなくなるまで2人で待った

誰かに気づかれたら……ね?

咲水は教室を出る時、私に目配せしてから帰っていった

ホントにいい親友を持ったなぁ~


「よし、帰ろうぜ」

「私なんかと帰っていいの?」


「…………お前と帰りたいんだよ」

ボソッと、顔を赤くしてつぶやいた星真くんはすごく可愛かった

「かわ…」

可愛いって言おうと思ったら『次、可愛いっつったらお仕置きだからな?』と言う星真くんの一言を思い出した

「かっこいい」

慌てて言い直したら、クスッと笑われた

何をしても絵になる星真くんが笑うと胸がどくんどくんと鳴り響いた

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