いい加減、好きって言わせろ
こいつは天然だ
っていうか、天然すぎるし鈍感すぎる
俺はきちんと気持ちを伝えたつもりだった
『学園王子』ではなく、『村市星真』として俺を見てほしいと俺なりの言葉で一生懸命伝えた……はずだった
それなのに、天然鈍感無自覚琉奈はまったくもって気づいていない
それどころか、異性としての意識すらも持たれていないようだった
そう、俺はコイツが好きだ
その気持ちには、とっくの昔に気づいていた
俺の親友心哉は正直言ってチャラい
いつも明るくて、お調子者・・・だけど憎めない
俺と正反対の性格
だからこそ、こんな俺をいつも元気づけてくれる
心哉の恋愛アドバイスは的確
俺は、琉奈のことを話した
「げっ……
いいとこに目ぇつけやがって」
「は?」
「俺も狙ってたのに~」
「は?」
嘘だろ?
「まっ、お前が好きになっちゃったんなら俺は応援するぞ~
俺は誰っでもいいし」
「お前から見て、琉奈はそんな魅力的女なのか?」