いい加減、好きって言わせろ
メロンソーダ
風邪も完治したある日のこと
『今週の土曜、一緒に海見に行かねぇか?
いや、もちろんふた……りで』
星真くんに誘われた
『うん、行きたい!!』
海なんてずっと行っていない
楽しみだなぁ~
「ねぇ...ねぇぇ!!!!!
聞いてるの!?」
「ぁ、ご、ごめん」
「何?
なんかあったの?
もしかして…星真くんでちゅかぁ~?」
咲水は私の頬を包むように、撫でてからからかう
「今度、2人で海見に行くの」
「えぇ!?
デート!?」
「デデデデデ、デート!?」
ぎゃくに私が聞き返してしまった
「だってそうでしょ?
異性が二人でどこかに行くのは、デートって考えるでしょ?
ましてや、琉奈は王子のことが好きなんだし」
言ってから、ハッとしたように口をおさえる咲水
「なんで……」
「ゴメンっ、口がすべっちゃった
琉奈はもう自分の気持ちに気づいてた?」
「なんとなく……だけど
なんで咲水が知ってんの?」
「もぅ、何年琉奈の親友やってると思ってんのよ
最初からわかってたよ!!」
「え・・・
私より最初にわかるって、もしかして超能力者?」
「ふふっ、そういう琉奈の天然鈍感なところも好きだよ!!」
「咲水……大好き!!」
「王子よりも?」
「もちろん!!」
「いやそこは、王子の方が好きって言ってやんなよ」
二人で笑いあった