俺様常務の甘い策略
「関係ないだって?お前が妊娠してる可能性があるのに?」

え?……今、何て言った?

妊娠って言った?

藤堂の爆弾発言に驚き、私は目を見開く。

こいつと一晩過ごした事実に参っていた私をノックアウトするには十分過ぎる言葉。

「男と女が一緒に寝れば、その結果がどうなるかなんて秋月にもわかるよね?」

「……冗談……だよね?」

藤堂の言葉に動揺して私の瞳は揺れた。

お願い!「ちょっとからかっただけ」って言ってよ!

「この顔が冗談言ってるように見える?秋月が荷物まとめないなら、俺がまとめるけど良いのかな?」

私の手を離して、藤堂がニヤリとする。こいつの後半の言葉はもう耳に入って来なかった。

私が……妊娠してるかもって……嘘でしょう?

ショックで私がヘナヘナと床にへたり込むと、藤堂は悪魔な目で私に告げる。
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