俺様常務の甘い策略
「はは……まさか」

私は苦笑して否定しながらも、藤堂に再会してからのあいつの行動を考える。

仕事だけじゃなくて私の私生活にまで干渉し始めた藤堂。

いくら私のアパートがボロいからって自分のマンションに住まわせようと思う?

妊娠の可能性があったって、男なら知らん顔する事だって出来る。なのに……あいつ……楽しそうに責任取るとか言ってなかったっけ?

でも……。

「ジェイクと藤堂って恋人なんでしょう?」

私の言葉にジェイクが一瞬目を丸くして黙り込む。

だが、次の瞬間、こいつは私の肩をバシバシ叩いて大爆笑した。

「ジェイク、痛い!」

肩の骨が砕けそう。

外国人てもっと女の子を大事に扱うんじゃなかったっけ?

「あり得ねえ。颯介が女にならない限り百パーセントあり得ねえ」
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