俺様常務の甘い策略
「結婚式には是非呼んで欲しい」

思わぬスコット氏の言葉に、私は絶句する。

颯介の奴……私の承諾も得ずに何をペラペラしゃべってんだ。

後で絶対とっちめてやる。

私は再び颯介に目をやり、「後で覚えてなさいよ」と口パクで伝えた。

こんな男に惚れた私って……。

昨日颯介のベッドで寝た私は、朝あいつの声で起こされた。

「沙羅、いい加減起きないと我慢できなくて襲うけど」

耳元で聞こえた悪魔の声に私はすぐにハッと反応して飛び起きた。

「おはよ」

目の前には非の打ち所のない綺麗な顔。

「ち、ちょっと、もっとまともな起こし方はないの?」

心臓がドキドキと煩いくらい音を立てる。

落ち着け、私。

「いろいろやったけど、これが一番効果あるみたいだね。これから毎朝これで起こそうかな」

颯介が私の目を見てニヤリとする。
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