俺様常務の甘い策略
「颯介はまだ君に指輪を贈ってないのか?」

ジョージが颯介を咎めるような口調になったので、私は慌てた。

「……いえ……あの……私が彼にまだ何も言ってないので……。恋人でもないんです」

同居はしてますけど……。

「だが、君は颯介の事が好きなんだろう?目を見ればわかるよ」

「……わかりますか?」

……他人が見てもわかるって。どんだけ顔に出てるのよ。

私は恐る恐るジョージに尋ねる。

「顔にはっきりそう書いてある」

ジョージがハハッと笑う。

ガーン……。

頭の中で鐘がなり、私は青ざめた。

もう颯介の顔、まともに見れないじゃない。

絶対、私の気持ちなんて奴に悟られる。

「からかわないで下さいよ」
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