俺様常務の甘い策略
これだから酔っぱらいは嫌いだ。

「悔しかったらあんたもいい女見つけて結婚すればいいでしょう?」

冷ややかな目で言えば、涼太は声を荒げ私を押し倒した。

「うるせー!お前見てるとイライラすんだよ!」

「ちょっと‼重いし、酒臭い‼どきなさいよ!」

キッと睨みつけて文句を言えば、涼太が急に顔を近づけて来て……。

「もう、何考えてるのよ!」

股間を蹴りあげようとしたが、涼太に身体を組み敷かれた。

「女のお前が俺に勝てるかよ」

涼太がハハッと私を嘲笑う。

「じ……冗談は止めてよ」

「冗談じゃなかったら?」

涼太の目が私を捕らえる。

このままだとマズイ……。

涼太の吐息が私の頬にかかり、私はゴクリと息を飲む。

こいつとキスなんて冗談じゃない。

だが、身体がもう動かない。
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