俺様常務の甘い策略
秋月が……他の男と結婚?

そんなのあり得ないだろ?

他の男のものになるなんて……許せない。

そう考えて……ハッと気づく。

俺以外の男が秋月に触れるのも許せない。

想像するだけでイライラしてくる。

これが……独占欲だろうか?

「その表情。祝福なんか出来ないって言ってるぞ」

俺が無言でいると、誠司が面白そうに俺をからかう。

「煩いよ」

冷ややかにそう言って誠司をギロッと睨み付ける。

「はは。真実は耳に痛いか?素直に認めろよ。秋月が好きだって。でないと他の奴に取られるぞ。今まで秋月に近づいた男はお前の知り合いかそのまた知り合い。秋月の背後にお前の気配を感じて、他の奴らは逃げていった。だが、それがいつまでも通用するか?」

この六年の間に秋月が結婚しなかったのは、たまたま運が良かっただけなのかもしれない。
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