俺様常務の甘い策略
この曖昧な関係図、どうにかして欲しい。ストレスが溜まってしょうがない。

私が藤堂も担当するとあいつは言わせたいのだろうか？あいつが何を考えてるのかよくわからない。

「あ～あ、こんな事なら二日前にしゃぶしゃぶ食べた時に、もっとお肉追加注文してやるんだった」

パソコンの画面を睨み付けながら、自分の肩をトントンと叩く。

このアジェンダ見てると、忌々しい藤堂の顔が浮かんでくる。

「あ～、見てるだけでムカつく」

「だったら、今日はもう仕事終わらせたら？俺の歓迎会なんだから」

「ぎゃっ！」

急に右肩が重くなったと思ったら藤堂の低音ボイスが私の耳元で聞こえて、驚いた私は椅子から危うく転げ落ちそうになった。

「もう、藤堂！驚かさないでよ！あんたは私の背後霊か！」

拳を握り締めドンと藤堂の胸板を叩く。だが、悔しい事にこいつの身体はビクともしない。
「失礼だな。秋月が腹減ってるかと思って食べ物持ってきたんだけど。全部、俺が食べようかな？」

藤堂は右手に持っていたトレイを近くにあったテーブルの上に乗せると、私を見て意地悪く微笑む。
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