俺様常務の甘い策略
ムッとする私の口に今度は藤堂はザッハトルテをフォークに刺して突っ込んでくる。
「ほらほらすぐに怒らない」
「うぐっ」
口の中に入った甘くて濃厚なザッハトルテをゆっくり咀嚼する。
……凄く美味しい。ケーキ、ホールごと食べちゃいたい。
ああ、やっぱり甘いものって癒される。
藤堂の存在を一瞬忘れ、ささやかな幸せに浸っていると、また彼がザッハトルテをフォークに刺してニコッと笑った。
「甘いものって落ち着くよね。そう言えば、秋月のご両親って元気なの?」
藤堂が絶妙なタイミングで私の両親の話を振る。
「まあね。父親の実家が福井なんだけど、今は祖父を手伝って農業してるわ」
大学の時に、良い再就職先が見つからなかった父は母と一緒に福井の実家に戻る事を決意した。
「へえ、福井って自然もあるし、食べ物も美味しいよね」
「ほらほらすぐに怒らない」
「うぐっ」
口の中に入った甘くて濃厚なザッハトルテをゆっくり咀嚼する。
……凄く美味しい。ケーキ、ホールごと食べちゃいたい。
ああ、やっぱり甘いものって癒される。
藤堂の存在を一瞬忘れ、ささやかな幸せに浸っていると、また彼がザッハトルテをフォークに刺してニコッと笑った。
「甘いものって落ち着くよね。そう言えば、秋月のご両親って元気なの?」
藤堂が絶妙なタイミングで私の両親の話を振る。
「まあね。父親の実家が福井なんだけど、今は祖父を手伝って農業してるわ」
大学の時に、良い再就職先が見つからなかった父は母と一緒に福井の実家に戻る事を決意した。
「へえ、福井って自然もあるし、食べ物も美味しいよね」